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2008.03.24

金利と株価のストイックな関係

景気対策の一環として、政府による金利の調整が行われます。高金利だったアメリカの公定歩合も、サブプライムローン問題を受けて、利下げをおこなっています。また、平成不況の日本のゼロ金利政策も記憶に残っています。

金利と株価はその動きに関係があります。なぜ金利が動くと株価も動くのでしょうか。

バブル時代の高金利

「金利が高い時って、株価も高いわよね。バブルのころなんて郵便貯金が7%ぐらいあったんだものね!やっぱり金利が高いと、景気が良くって株価も上がるのかしら」

「それはちょっと誤解がありますね。実は金利を上げると株価は下落するんです」

「それじゃあ、なぜバブルのころは金利が高かったの?」

「今とは感覚がずれますが、バブル時代は当時としては低金利の時代でした。金利が低いから株価上昇が続いていたのですが、ほかの要因もありますが金利の上昇にもよって熱が冷めたのです」

金利と株価の関係、2つの要因

「それでもなんとなく、金利が高いほうがみんなお金が増えて、株価が高くなる気がするんだけど…」

「金利と株価が動く理由は、大きな2つの理由があります。小さな理由はいろいろたくさんあります。株価はもともと、風が吹けば桶屋が儲かるっていう側面もありますので、どんな理由でも動くのですがね。その2つの要因とは投資家の期待収益率と、企業の設備投資などの資金繰りによるものになります」

「きゃ!急に訳わからなくなりそう」

投資家の期待収益率

「ちょっと気取って難しい言い回しをしてみましたけど、投資家といっても普通の人と置き換えていいですよ。のぞみさん、株式投資をする人の目的は何でしょうか?」

「えー、私はやってないからよくわからないけど、お金を殖やすことよねえ?」

「そうですよね。お金を殖やすことです。そのために株式投資というリスクをとって運用しているんです。一般的にリスクが高いものほどリターンが高い。もしリターンが高いけどリスクは低いAという商品と、リターンは同じように高いけどリスクも高いBという商品があったならどちらを選びます?」

「それは誰でもAをとるわよ。わざわざリスクが高いほうを選ぶ人はいないわ」

「そういうことです!金利と株価の関係はそれなんです。金利が上昇すると、リスク無く高い金利を受ける事ができるようになります。するとリスクのある株式市場から資金が移動するんです。そのため株を買う人が少なくなり、株価が下落するのです」

「なるほどね」

企業の資金繰り

「もうひとつが企業の資金繰りの問題です。この場合は金利の低下が株価の上昇につながる事で説明したいと思います。もちろん金利の上昇と株価の低下の関係にも同じ事は言えます」

「お願いします」

「お金を借りるほうにしてみたら、金利が低いほうが借りやすいですよね。金利が低くなると企業がお金をたくさん借りるようになる事が予想されます。お金をたくさん借りられれば設備投資などにも資金が回り、営業利益が拡大される事が予想されて株価が上昇するのです」

予想ばかりね」

「ええ、金利が低下したその日から設備投資にお金が回るわけではありませんが、株価は上昇します。これはきっとこうなるという予想で動いているからです」

日本のゼロ金利政策

「金利低下が営業利益の拡大につながるということは・・・!日本のゼロ金利政策は、設備投資を活発にして景気を良くしようとしていたのね。金利が高ければみんな豊かに、って思ってたけどそうでもないのね」

「企業といえばどちらかといえば借金体質ですからね。いかにお金を借りてうまくまわしていくかという面もありますから」

「立場が変われば金利の上昇も意味が全然違うのね。そのおかげで景気も良くなってきたんだ」

「おかげで株価も、最悪の時よりは一時的にせよ2倍を超えましたからね」

日経平均は2003年に底をうった。最近は再び下落基調だが…

政策と金利

「アメリカが金利を下げたのは株価を上げるため?」

「それもありますが、金融界の資金を安定させるためです。のぞみさん、家計においても急な出費ってありますよね。預金で間に合うなら良いんですけど、足りなければ借りる事になりますね。急な出費のために高金利で借りなければならなかったらどうなります?」

「その急な出費が恨めしいわね。それがなければうまく家計も回っていただろうに、下手をしたら返済できなくて家計が破綻しちゃうわ」

「今のアメリカの現状がまさにそれなんです。サブプライムローン問題という急なアクシデントがあったため、あちこちで色々お金が必要になっているのです。そのために金利が高いと米国経済が破綻しかねません。その救済のために金利を下げてお金を借りやすくして乗り切ろうとしているのです」

「金利も複雑なのね」

「今日話したのは話をわかりやすくするために単純化してあります。実際は経済学者たちが知恵を出し合っても、確かな方法をとるのは難しいほど複雑なんですよ」

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