リーマン破綻とAIG救済の明暗
サブプライムローン問題による金融機関の破綻に関して記事をまとめていましたが、Gigazineによくまとめてあったのでそちらを紹介します。
リーマン・ブラザーズとAIGが破綻、それが一般人の生活に今後どのように影響するのか?
さらに噛み砕いてわかりやすく説明します。
米政府、ファニーメイとフレディマックを管理下に
ファニーメイとフレディマックは、サブプライムローン債券を銀行から買い取り、証券化して世界中の金融機関に売るという業務をしていました。本来業務ではないのですが、サブプライムローンからの利益が大きく夢中で行っていました。
ファニーメイとフレディマックは当時、暗黙の政府保証があるとされていたので、買うほうもリスクが低い高利回り商品という事で飛ぶように売れました。
サブプライム住宅ローンはとても支払えないような高金利でしたが、値上がりした担保の住宅を取り上げる事で、貸す側にしてはどちらにしろおいしい商売でした。しかし景気減速により住宅価格が値下がりすると担保価値も失われていきます。サブプライムローンという商売は大きなツケを残す事になりました。
米国住宅市場の半分はこの二社によって保有、保証されていました。損失金額は莫大なものとなり両者の存続が厳しくなってきました。そこで米政府は両者を救済する事にしたのです。
ポールソン長官は「フレディマックとファニーメイは規模が非常に大きいため、どちらかが破たんすれば国内ばかりか世界中の金融市場に大きな混乱を引き起こす」と述べた。
バブル当時の日本と違い、今回の件は国外の金融機関への影響の大きい事が米政府を動かす理由になったのです。
リーマンの破綻
金融機関にとって資金繰りというのは通常の企業以上に重要な問題です。リーマンは毎月1000億ドルものお金を不動産投資・金融商品で運用していました。その中にはサブプライムローン証券もたくさんあったのです。
リーマンもサブプライムローン関連の損失が大きかった事を明かしました。そのためにリーマンの債務返済能力の証明である格付けは下がる事になりました。
お金というのは信用の高い相手には低利息で貸せますが、信用が少ない相手であれば高い利息をとらないと貸したくありません。格付けが下がり信用が減ったリーマンはお金を借りにくくなり資金繰りが苦しくなってきました。資金繰りが悪くなるとさらに格付けが下がるため、ますます資金繰りは悪化していきます。
リーマンは破綻しました。
AIGのCDSとは
AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)はCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)という金融派生商品を売っていました。このCDSは平たく言うと、企業の倒産や支払い不履行の時などにおりる保険です。債権者はこの保険に入る事により、債権のリスクを減らすことができます。AIGはこの保険料を利益にできます。
サブプライムローン関連の貸し倒れやリーマンの破綻により、多額のCDSの支払い義務がAIGに発生しました。事故が起きたから保険を払うというわけです。
AIGにはその保険を支払うことができますよ、という支払能力を見せるという条約がありました。その条約が果たせないなら、他のパートナー各社にも前払いで支払うという約束がしてあり、AIGが一気に破綻する恐れが出てきました。実際にAIGは株式市場の値下がりなどにより、その支払能力である金融資産の保有担保が足りなかったのです。
AIGが破綻すればその保険も支払われなくなるため、今回の「サブプライムローン関連の件も、うちは保険に入っているから大丈夫だ」という他のまじめな金融機関でさえ巨額損失の恐れが出てきます。金融機関がドミノみたいに次々と倒れていくところが想像できます。
そこで米政府は最大で850億ドルの融資を発表。AIGの8割の株式を取得し、政府管理のもとに置く事になったのです。
まとめ
フレディマック、ファニーメイ、AIGは政府に助けられましたが、リーマンは破綻する事になりました。この救済の明暗を分けた線引きは、破綻の影響がアメリカ国内に限らず世界中におよぶ事でした。米政府が救ったのは各企業ではなく世界経済なのです。
リーマン破綻も確かに大きな影響なのですが、それが外国の一般人に及ぶわけではないので見捨てられたのです。
米政府のモラルハザードが叫ばれますが、無駄に税金を投入したわけではないのです。
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