金融危機にバフェットはどう動いたか
2008年8~9月アメリカの金融機関は、サブプライムローン問題を引き金に破綻が相次ぎ、世界的に株価が下落しました。東証の時価総額も年初から100兆円が消失。
過去のブラックマンデーなどの暴落時に、バフェットは積極的に買い進んで大きな利益を手にしたのは有名な話ですが、ここ数ヶ月のバフェットが投資した銘柄を今後の記録のために残しておきます。
ダウ・ケミカル(NYSE:DOW)
化学大手の米ダウ・ケミカル(NYSE:DOW)は10日、同業の米ローム・アンド・ハース(NYSE:ROH)を153億ドルで買収することで合意したと発表した。フィラデルフィアに本社を置くロームの全株を1株当たり78ドルの現金で取得する。この買値は、ロームの9日終値(44.83ドル)に74%のプレミアムを乗せた水準。ウのリベリスCEOは、転換優先株の取得といった形により、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ(NYSE:BRKA)(NYSE:BRKB)から30億ドル、クウェート投資庁(KIA)から10億ドルの投資を引き入れた。
これは7月10日のニュースです。買収の資金提供ということですね。
仏製薬大手サノフィ・アベンティス(SASY.PA)
仏製薬大手サノフィ・アベンティス(SASY.PA)は3%高。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイ(BRKa.N)がサノフィの米国預託証券(ADR)の保有を増やしたことを明らかにした。
8月16日のニュースです。フランスの銘柄への投資を行っています。日本株にも少しはお金を回してほしいですね。
コンステレーション・エナジー・グループ(NYSE:CEG)
バリュー投資のベテランであるバフェット氏は、米国の天然ガス・電力会社コンステレーション・エナジー・グループ(NYSE:CEG)を目がけて急降下した。同社は電力卸売りで米国最大手。コンステレーションの株価は、今週に入り株価が50%強下落している。バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイ傘下のミッドアメリカン・エナジー・ホールディングスは、1株当たり26.50ドルの買収提案という形でコンステレーションに命綱を放った。
9月19日のニュースです。コンステレーションの有形固定資産の価値は約104億ドル、債務は48億ドル。普通株を総額約47億ドルで取得し、10億ドル規模の優先株を引き受けるとのこと。受注残の処理にかかるコストは誰にも予想がつかないが20億ドルという試算。
2009年のEBITDAは20億ドルで、これはもちろん将来にわたって生み出されます。この買収は典型的なバリュー投資といえそうです。価値より大幅に安い価格で手に入れていますね。
ゴールドマン・サックス・グループ(GS.N)
米ゴールドマン・サックス・グループ(GS.N)が、著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイ(BRKa.N)から50億ドルの出資を受けると発表したことが支援材料となっている。 ゴールドマンは8.4%急伸している。
9月23日のニュースです。おそらくはこれが一番のインパクトでしょう。融資を受けられる金融機関は生き延び、見捨てられた金融機関は破綻していきます。そこには投資家たちの様々な思惑が交錯しているのでしょうね。
取得した内容もすごく、配当利回り10%の優先株、今後5年間の間に50億ドル相当の普通株を購入できる権利というすさまじいものです。既存株主は涙目ですね。生存のために将来の利益をバフェットに奪われました。
香港のBYDカンパニー・リミテッド
二次電池の香港BYD株式10%を取得=米バークシャー子会社〔BW〕
バークシャー・ハサウェイの子会社で、電力・天然ガス供給大手の米ミッドアメリカン・エナジー・ホールディングズは、香港のBYDカンパニー・リミテッド社株式の約10%に相当する2億2500万株を取得することで合意したと発表した。投資額は約18億香港ドル(約2億3000万米ドル)。BYDの主力事業は、二次電池(リチウムイオン、ニッケル電池)、自動車、電気自動車、関連製品の研究開発・製造販売。
9月30日のニュースです。直接バークシャーが投資したわけではありませんのでご注意を。
ゼネラル・エレクトリック(NYSE:GE)
米著名投資家ウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏は1日、米電機・金融大手ゼネラル・エレクトリック(General Electric、GE)に30億ドル(約3100億円)投資すると発表、同社の長期的な収益見通しに対する信頼を表明した。
10月1日のニュースです。配当利回り10%の優先株30億ドル分を引き受け、今後5年間GE普通株式を一株22.25ドルで30億ドル追加購入できる権利も獲得ということで、ゴールドマンサックスと同じような待遇を受けています。
バフェットは暴落時に買い進む
ここ数年間、米国経済の先行きに警鐘を鳴らし、大きな動きを見せなかったバフェットですが、この金融危機に大きな動きを見せました。現在の社会を生で感じ取っている我々から見ても、この危機がいつまで続くか、そしてどこまで落ち込むかわからない時にバフェットは動いたのです。
しかも買収先の企業も喜んで出資を受けています。これこそが企業への投資であり、オーナーや経営陣、ステークホルダーのみならず、アメリカ経済も救おうかというwin-winの関係です。どこぞの企業が仕掛ける敵対的買収とはまったく意味が違いますね。
今回もバフェットは暴落時に仕込んでいました。
おまけ
買収のうわさだけで株価が上昇するバークシャーですが、こんなニュースもありました。
CITIC銀行(601998.SS)の関係筋、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が同行に5億米ドル出資する計画だとするうわさは事実に反すると指摘。同行株価はこのうわさを受け、26日の中国株式市場で4.11%急伸。
8月27日のニュースです。
米GEが150億ドル増資 バフェットは救世主となるか
オツカレです。
世界中から賞賛を浴びても不思議ではない絶好のタイミングだ。
[ボストン 1日 ロイター]米GEが150億ドル増資へ、バフェット氏30億ドル出資
米ゼネ…
Posted at 2008.10.2 10:09 PM by ハズレ社会人