バリュエーションの原理
バリュー投資入門編をマスターしたら、ちょっと複雑な中級編に足を踏み入れましょう。
バリュエーションとは
バリュエーションとは企業価値のことです。企業価値と言えばどれだけ社員を養っているか、どれだけ社会に貢献しているかなどあるかと思いますが、投資家にとっての企業価値とはどれだけキャッシュを得ることができるか、ということにほかなりません。
企業が投資家に価値もたらすことは、それがバイオの最先端の技術であれ、葬儀屋であれ、宅配事業であれいかにお金(キャッシュ)を残せるかということです。
売り上げを増やすことや全国展開したとしても、そのために利益をどんどん設備投資に使ってキャッシュを残せないようでは企業価値は高いと言えません。
いかに効果的にキャッシュを稼ぎキャッシュを残せるか、それが企業価値の土台となっています。
割り引くとは
現在価値を知るには貨幣の時間価値を割り引いた、現在および将来のキャッシュフローの合計になります。
割り引くというのは将来受け取る現金を、今日の手元現金と等しくするということです。なぜかというと1年後にもらう1万円よりも、今すぐにもらう1万円の方が価値が高いからです。
1年後に本当に払ってくれるか、という問題ではなく、今ある1万円は1年後には金利がついて1万円より価値が高くなっているからです。
金利が5%なら1年後には1万500円になっています。つまり現在の1万円と1年後の1万500円は同じ価値を持つと考えられるのです。 そして1年後の1万円は現在の9523円と等しいわけです。あくまでも無リスク金利が5%の場合だとしたらです。
キャッシュフローを計算する
割引率とは逆転状態の金利、投資家が見返りに求める資本コストとなります。逆に期待利益を求める時にも使うことができます。
よって将来のキャッシュフローの現在価値は時間が長くなればなるほど少なくなります。これが貨幣の時間価値であり、これが『正しく行えるのなら』将来全般にわたる価値を現在のバリュエーションとして知ることが出来ます。
そしてこの将来のキャッシュフローを算出するにあたっては、資本コストと永久成長率で測り、適当な数字(10年など)を当てはめてバリュエーションを計算するのです。
しかしせっかく正しく計算したとしても、将来の収益などは不確実この上ありません。たとえ1%でも狂ってしまったら終価で3倍もの開きが出てしまいます。
これでは問題が大きすぎるということで、ほかの数字、営業利益プラス減価償却費(EBITDA)やほかの類似している企業のPERなどをさまざまな角度から使ってアプローチします。
しかしこれでも、結局は他企業の不確実な予測を使ってしまっていたり、比較したいはずの他企業などと比較できないといった問題が出てきます。将来の価値を計っているはずが、「現在」なら将来はこうなるといった不確実な予想をしているに過ぎないのです。
グレアムのバリューアプローチはこれらの問題点を回避して数値化できるのです。確度の高い情報を優先で取り入れ、確度の低いことは影響が小さくなるようにしているからです。
なお、このバリュー投資中級編はバリュー投資入門―バフェットを超える割安株選びの極意を元に作っています。が、入門といってもかなり難易度の高い本です。一度読んでみることをおすすめします。あんまり売ってませんけどね。
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