フィッシャーの成長株とは

フィッシャーの成長株投資の具体論に入っていきたいと思います。フィッシャーは今まで常識として語られてきた『株は安く買って高く売るもの』という法則を完全否定しています。この法則を覆すとは一体どういうことでしょうか。

長期投資の真髄

フィッシャーは、真に優れた企業を見つけ出し、市場がどれだけ激しく変動しても、その企業の株を保有し続けた方が、派手に売買するよりも大きな利益を多くの人にもたらすといっています。つまり安く買って高く売るのではなく、買った後は持ち続けるだけということになります。

そしてその買いの好機は何度でもおとずれているのです。好機とはいっても、大暴落で株価が底になった時のことをいっているわけではなく、どんな年のどんな時に買ってもそれほど差がなく大きな利益を出せると言っているのです。初めて聞く理屈ですよね。

そしてそういった会社は、必ずしも新しくて小さな会社であるとは限りません。研究開発に力を注ぎ、成長させようとする優秀な経営者がいれば会社の規模は問題ではないのです。成長株投資といえば、成長産業の若い会社に投資するイメージがありますが、フィッシャーはそれを否定しています。

定性分析をする

そしてそのための情報を得るのが聞き込みによるものだといっています。これは経営者や同業他社などからによる、偏りのない情報収集のことを指しています。いわゆる定性分析です。定性分析とは、経営者の資質、経営方針、販売力、技術力など、財務データのように数値で表すことのできないものをいいます。

バフェットも同じように経営者と会って話す事をとても大切にしています。フィッシャーの影響が大きいのでしょう。ただこれは、個人投資家には非常に困難なことでもあります。現代風にやれる事と言えば、ネットによる裏情報収集などになりましょうか。信頼性に欠ける点は否めませんね。

グレアムが一般の個人投資家でもできる方法を探ったのと比べ、フィッシャーは小口投資家のことを考えました、と言っている割に小口投資家が出来ないことも述べています。ちなみにグレアムは経営者と話すことはありませんでした。なぜなら「個人投資家にはそんなことできないから」です。

こうしてみると、グレアムとフィッシャーはまったく反対の要素を述べています。

グレアム フィッシャー
基本的な方針 保有資産 成長性
分析方法 定量分析 定性分析
銘柄数 分散投資 集中投資
購入スタンス 安全域が大きい時 買いたい時
売却タイミング 価格が価値を超えたとき 売らない

グレアム流とバフェット流のバリュー投資比較も一度見てください。バフェットはお互いのいいところを吸収して世界一の投資家へと歩む事ができました。

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