フィッシャーの成長株をバフェット流に進化させる
フィッシャー流の成長株投資に消費者独占型企業という考えを持ち込み、グレアムの安全域という考え方を加味すると、バフェットの成長のバリュー投資になります。
4種類の消費者独占型企業
もう一度消費者独占型企業をおさらいしますと、ある商品やサービスを受けようと思ったら、そこの会社で買うしかないという、有料ブリッジ型企業です。
- 長期使用や保存が難しく、強いブランド力を持ち、販売業者が扱わざるをえないような製品を作る事業
- 他の企業が事業を続けていくために、持続的に使用せざるをえないコミュニケーション関連事業
- 企業や個人が日常的に使用し続けざるをえないサービスを提供する事業
- 宝石・装飾品や家具などの分野で、事実上地域独占力をもっている小売事業
以上の4つとバフェットの銘柄選択術にはのっています。ほっといても(と言うのは言い過ぎですが)お客さんから買いにきてくれるのです。
フィッシャーの不確定要素が消える時
フィッシャーの成長株投資の15のポイントに、この消費者独占型企業を当てはめると面白いことになります。なぜなら他社との勝負が無くなるからです。
他社と勝負しなければ、研究開発などが全く不要になります。確実に消費者独占型企業だとわかっている場合、15のポイントは以下のように減らせることになります。
- その企業は、少なくともあと5~6年の間、企業全体の売り上げを大きく伸ばすに充分な市場が見込める製品またはサービスを有しているか
その企業の経営者は、現在の人気製品が市場を開拓しつくそうとする時点で、その後も全体の企業売り上げを伸ばしていけるように、新製品や新製法を開発していこうという決意を持っているだろうか研究開発の規模と比較して、どれだけの成果が表れているか- その企業の営業部門は平均以上の力をもっているか
その企業は投資に値するだけの利益率を確保しているかその企業は利益率を維持し、改善するためになにをしているか- その企業は良好な労使関係を築いているか
その企業は管理職の能力を引き出すような環境をつくっているかその企業は管理職レベルの優秀な人材が豊富にいるだろうかその企業は、しっかりとしたコスト分析と財務管理を行っているかその企業は、他社との競争を勝ち抜くために企業運営の面で必要な業界特有のスキルを充分に備えているか- その企業は収益に関して長期的な展望をもっているか
近々その企業は成長のために増資をする必要がないかどうか。その増資にともなう株数の増加によって現在の株主の利益を大きく損なう恐れはないだろうか- その企業の経営者は事業が順調な時には投資家に気軽に口を開くのに、困難な状況に陥ったり市場の期待を裏切るような出来事が起こったりすると、貝のように口を閉ざしたりはしないだろうか。
- その企業の経営者はほんとうに誠実だろうか
なんと15のポイントが6つに減ってしまいました。1と4は消費者独占型企業とはっきりわかっているならさらに消してもいいのです。経営者が誠実で間違った方向に導いてないかということと、消費者独占力を変わらずに持ち続けているかのチェックだけですむのです。
それでいて安全域を確保して買う
絶好の買い場が訪れる時は、これ以外の要素で問題が出た時です。工場が火災で焼失したとか、冷夏で飲み物の需要が減ったとか…。一見もっと危機迫るような事件で株価が下がるかもしれません。
しかしこのポイントを満たしている限り持ち続ける、あるいは買い増す時なのです。
株価の下落は安全域の拡大。バフェットが暴落時に臆せず買い進むことができるのは、師匠のグレアムとフィッシャーの教えに従っているからなんですね。やっと三者が融合することができました。
フィッシャーの「超」成長株投資について
まだまだフィッシャーの『超』成長株投資は成長株投資についていろいろと書かれています。このサイトでは押さえてないポイントがたくさん載っています。当たり前ですが…。
ただですね、ちょっと読みにくいんですよ。話はだらだらと続くし、文字の構成がおかしいし。web上の文字でこうやって太字や大文字を使うのは読みやすくていいのですが、活字でやられるとちょっとね…。
あとユーモアなんかもほとんど無いので読んでいて疲れますが、そこはやっぱりバフェットの師匠。成長株投資の本質については真理が書かれています。バフェットは「私はグレアムが8割で、フィッシャーが2割だ」と昔言っていました。今この割合はフィッシャーよりに大きく傾いたというのが多勢の見方です。
だからやっぱりバフェットを目指すなら、グレアムもフィッシャーも必ず押さえておきましょう。
しかし賢明なる投資家は必ず買ってほしいのですが、フィッシャーの「超」成長株投資
は買えとまでは言えませんね。図書館なんかで借りるのがベストですね。
トラックバック URL
コメント & トラックバック